サウナの暑熱順化による熱中症対策とは?メリットや具体的なやり方を解説
年々暑さを増す日本の夏を乗り切る方法の1つとして、サウナによる暑熱順化が注目されています。
暑熱順化とは暑さに身体を慣れさせることで、熱中症や夏バテの予防効果が期待できます。
高温のサウナ内でたっぷり汗をかくことは、熱中症のリスクを抑えながら暑熱順化効果を得るのにピッタリな環境なのです。
今回は、サウナによる暑熱順化の仕組みやメリット、具体的なやり方について詳しく解説します。
普段からサウナに入っている方も、熱中症対策として興味をお持ちの方も、ぜひ参考にしてみてください。
コラムのポイント
- 暑熱順化をする方法は運動や入浴・サウナなどさまざまで、それぞれメリット・デメリットがあります。
- サウナによる暑熱順化は入浴より効率良く汗をかくことができ、運動より熱中症のリスクを抑えられる点がメリットです。
- 水分をしっかり取り無理をしない、体調に合わせてペースを決めるなど、サウナで効果的に暑熱順化するやり方をチェックしましょう。
暑熱順化とは
暑熱順化とは、身体が暑さに徐々に慣れていく生理的な適応反応のことです。
人間の身体は暑さに対して徐々に適応していき、皮膚の血流や発汗が促進されることで体温調節機能が高まります。
暑熱順化することで暑さに強い身体になり、熱中症や夏バテのリスクを軽減できます。
しかし、近年は急に猛暑日が発生したり、エアコンの効いた涼しい環境で過ごす機会が増えたりしたことで、うまく暑熱順化できないケースも少なくありません。
暑熱順化には1~2週間程度の時間がかかり、少し暑い環境でウォーキングやジョギングなどの運動をして身体を慣らしていく必要があります。
しかし、エアコンの効いた場所で過ごすことが多い方にとって、運動で暑熱順化をするのはなかなか難しいですよね。
そこでおすすめなのが、サウナによる暑熱順化です。
室温が高く汗をたっぷりかけるサウナに定期的に入ることで、無理に運動をしなくても暑熱順化によって暑さに強い身体をつくることができます。
サウナによる暑熱順化のメリット
前述したように暑熱順化は軽い運動でもできますが、サウナを利用することで次のようにさまざまなメリットがあります。
入浴より効率的に汗をかける
サウナは入浴より効率的に汗をかくことができ、暑熱順化によって暑さに強い身体をつくりやすいのがメリットです。
40℃前後の浴槽で暑さに身体を慣らすことで、入浴でも暑熱順化をすることができると言われています。
しかし、サウナの方が室温は高く短時間でたくさん汗をかけるため、より暑い環境に身体を慣らして暑熱順化を促しやすいです。
より効率的に暑熱順化をするなら、お風呂で軽く身体を温めた後、サウナでたっぷり汗をかくのがおすすめです。
運動より熱中症のリスクを抑えて取り組みやすい
サウナ内では身体を動かさずに汗をかけるため、運動による暑熱順化より熱中症のリスクを抑えられるのもメリットの1つです。
暑熱順化は、ウォーキングやジョギングなどの運動をやや暑めの環境で行い、汗をかくのが効果的と言われています。
しかし、暑い日に外で運動するのは脱水症状や熱中症のリスクが高く、仕事や生活があると時間の確保も難しいですよね。
また、一日エアコンが効いた涼しい室内で過ごした後、いきなり暑い屋外で運動するのは熱中症のリスクが高いです。
サウナは水分補給をして適切な入り方を守れば、熱中症のリスクを抑えて暑熱順化をすることができます。
もちろん、サウナも入り方を間違えると、熱中症や夏バテで身体がだるくなってしまうリスクはありますが、対策は可能です。
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自律神経もととのえられる
夏バテや熱中症の原因の1つと言われている自律神経の乱れをととのえられるのも、サウナによる暑熱順化のメリットです。
自律神経には心と身体を活発にする「交感神経」、リラックスした状態をつくる「副交感神経」の2種類あり、それぞれがバランスを取りながら健康な身体を維持しています。
しかし、暑い屋外とエアコンで冷えた室内の温度差が激しい夏場は、自律神経の働きが乱れやすくなり、夏バテや熱中症の原因となっていることが多いです。
サウナと水風呂の温冷交代浴は交感神経と副交感神経を交互に刺激し、自律神経の切り替えをスムーズにする効果が期待できます。
自律神経がスムーズに切り替わることで体温調整機能が働きやすくなり、熱中症のリスク軽減につながると言われています。
サウナで自律神経をととのえることで、暑熱順化が進むだけでなく、脳疲労の回復などの効果が期待できるのもメリットです。
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サウナによる暑熱順化のやり方とポイント
実際にサウナで暑熱順化をする際は、次のポイントを押さえて効率的に取り組みましょう。
無理をせず熱中症のリスクを回避する
サウナで暑熱順化をする際は、まず無理な入り方をせずに熱中症のリスクを回避することが大切です。
※熱中症を防ぐサウナの入り方
- サウナに入る前にしっかり水分を取る
- サウナ室ではまず低い場所でじっくり身体を温める
- 1回の時間は6~12分を目安に無理をしない
- 水風呂後の外気浴でしっかり休む
- セット数は3セットを目安に体調に合わせて調整
サウナにたくさん入れば暑熱順化が進むわけではありませんので、上記の入り方を目安に無理をしないのがポイントです。
特に、サウナ内ではたくさんの汗が出ますので、入る前や途中で忘れずに水分補給をして脱水症状や熱中症を防ぎましょう。
また、長時間サウナ室で我慢したり、セット数を増やし過ぎたりすると、身体に負担がかかり逆効果になることもあります。
その日の体調に合わせて、入る時間を短くしたり、セット数を抑えて切り上げたり、身体と会話しながらサウナに入るのも大切なポイントです。
週3~4日前後定期的に入る
サウナによる暑熱順化は、週3~4日前後を目安に、できる範囲で定期的に入るのもポイントです。
暑さに身体を慣らすには、なるべく間を開けすぎず定期的に入るのが理想的です。
しかし、毎日サウナに入るとかえって身体に疲労が残ってしまい、夏バテや熱中症の原因となるリスクもあります。
サウナに3セット入ると1時間前後時間がかかることもあるため、ひんぱんだと生活の負担になってしまうリスクも。
慣れてきたら毎日サウナに入るのもNGではありませんが、暑熱順化で暑さに強い身体をつくるなら週3~4日ぐらいから始めてみましょう。
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運動した日は無理に入らない
定期的にスポーツをする習慣がある方は、運動した日は体調に合わせて無理にサウナに入らないようにするのもポイントです。
前述したように運動でも暑熱順化はできますので、スポーツや仕事などで身体を動かした日は、無理にサウナに入らなくても問題ありません。
運動でたくさん汗をかいた後は、サウナでさらに水分を失うと脱水症状になるリスクもあるため、ハードに動いた日は入らない方が良いこともあります。
ただし、筋トレや運動の前後にサウナに入ることで、疲労回復やパフォーマンスアップ効果も期待できますので、こちらのコラムも参考にしてみてください。
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熱中症&夏バテ防止にはプライベートサウナもおすすめ
サウナで暑熱順化をして熱中症や夏バテに強い身体をつくるなら、ご自宅へのプライベートサウナ設置もおすすめです。
自宅にサウナがあれば毎日いつでも入れるため、ご自身のペースで暑熱順化をして熱中症や夏バテを効果的に防止できます。
例えば、秀建グループが開発した「SAUNAGE」は、夏に強い身体づくりにもピッタリなプライベートサウナです。
広いガラス面による開放的なデザイン、人間工学に基づいたベンチ形状など、リラックスしながら暑熱順化に取り組むことができます。
その日の体調に合わせた温度調整、乾燥しにくく息苦しさを感じにくいボタン式ロウリュなど、サウナが初めての方から上級者まで満足できる機能性にもこだわっています。
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