家庭用サウナはベランダでも楽しめる?設置方法や注意点を解説
このコラムのポイント
- 共同住宅であるマンションやアパートでは、設置スペースや管理規則、近隣への配慮などさまざまなハードルが存在し、慎重な検討と周囲との協議が必要です。
- 一方、一戸建ての場合は管理規則の制約がなく、自宅の環境に合わせて自由にサウナを設置できますが、近隣からクレームが入るリスクがあります。
家庭用サウナはベランダに設置できる?
結論から言うと、家庭用サウナをベランダに設置できるかどうかは、状況によります。
マンションやアパートなどの共同住宅と一戸建ての場合で、ベランダに家庭用サウナを設置できるかどうかや、その際のハードルは異なります。
マンション/アパートの場合
マンションやアパートなど共同住宅のベランダに家庭用サウナを設置するのは、不可能ではありませんがハードルはかなり高いです。具体的には、設置スペース・管理規約・近隣への影響などがハードルとして挙げられます。
一般的に共同住宅のベランダは、幅や奥行きがあまり広くない場合が多く、設置スペースが限られています。したがって、コンパクトな家庭用テントサウナを置いている方が多いです。
また、共同住宅のベランダは「共有部分」となっているケースが多く、原則として勝手に物を置くことが制限されています。なぜなら、ベランダが避難経路になっていることや、美観を損ねることなどが理由です。
さらに管理規約により、火を使うストーブの使用を禁止しているアパートやマンションも多いです。電気ストーブであれば設置できる可能性はありますが、電源の確保が課題となることがあります。
さらに、家庭用の100V電源で使用できるストーブの場合、室温が十分に上がらない可能性もあります。
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スペースや管理規約の問題をクリアできれば、家庭用サウナを共同住宅のベランダに設置できますが、注意すべき点があります。
例えば、管理規約でサウナの設置が明示的に禁止されていなくても、近隣からのクレームが入ることや、理事会の議題となり禁止される可能性があります。
特に立地によっては、サウナの設置による美観の損失が問題視されることがあるため、注意が必要です。
このように、家庭用サウナをベランダに設置できるかどうかは、環境や規則によって異なります。設置を検討する際には、十分な調査と周囲との協議を行い、問題が起きないように注意しましょう。
一戸建ての場合
一戸建ての場合、マンションやアパートよりは設置のハードルが低いことが一般的です。
自己所有の一戸建てであれば、管理規約の制約がないため、一定のスペースが確保できれば家庭用サウナを設置することができます。
ただし、ご自身が所有しているからといって、無制限に設置が許されるわけではありませんので、注意が必要です。
例えば、ベランダに薪ストーブ型のテントサウナを設置した場合、煙や臭いによって近隣からクレームが入る可能性があります。
ご自宅のベランダでサウナを楽しむ場合でも、近隣への配慮は欠かせません。安全性や周囲への影響を考慮し、慎重に設置を検討することが重要です。
ベランダ家庭用サウナのメリット・デメリット
ベランダは屋外スペースであるため、屋内よりも設置が容易であるという点がメリットです。
しかし、設置には前述したいくつかのハードルをクリアする必要があり、使い勝手の面でデメリットもあります。
したがって、メリットやデメリットを事前に把握してから選択しなければ、後悔する可能性があります。
メリット
- 居住スペースを圧迫しない
- いつでもサウナに入ることができる
- 室内が暑くならない
ベランダに適切な場所が確保できれば、居住スペースを圧迫せずにサウナを設置できる点は大きなメリットです。
日常生活に支障をきたすことなく、手軽に毎日サウナを楽しむことができます。
また、サウナ本体の熱気が室内にこもらない点もうれしいポイントです。
デメリット
- 雨や風が強い日、寒い時期は使いにくい
- 水風呂へのアクセスが悪い
- プライバシー性が低い
ベランダに設置された家庭用サウナは、使用感が天候に左右される不便さがあります。例えば、雨や風が強い日は、サウナを快適に利用することが難しくなります。特に寒い時期には、準備や入退室時の寒さが気になるでしょう。
次に、ベランダから水風呂までの距離が遠く、動線が悪くなることもデメリットです。また、水風呂に行くために室内を通っている最中に汗が落ち、ご家族から不満の声があがる可能性もあります。
そして最後に、ベランダに設置された家庭用サウナはプライバシー性が低く、近隣からの目線が気になる点もデメリットです。また、美観を損ねることや、火災のリスクなどについて、近隣からクレームが入るリスクも考えられます。
ベランダに設置できる家庭用サウナの種類は?
自宅のベランダに設置できる家庭用サウナの選択肢としては、屋内用のボックス型とテント型の2種類が考えられます。ただし、実際に設置されることが多いのはテント型のサウナです。
ベランダの広さによっては、屋外用のバレルサウナや小屋サウナなども設置できる可能性がありますが、これらは重量があるためベランダに設置する際には危険が伴います。
屋内用ボックス型家庭用サウナ
本来、屋内に設置するボックス型の家庭用サウナは、コンパクトな物もあるためベランダに設置できる可能性はあります。
しかし、1人用のボックス型サウナでも60~100kg前後あることが多く、中に人が入ると耐荷重が問題になるかもしれません。建築基準法では1㎡あたり180kgまでの重量制限があるため、オーバーする可能性もあります。
また、本来は屋内で使用する製品であるため、ベランダで使用する際には雨や風による漏水や腐食、故障のリスクがあります。また、冬場など外気温が低いときは、十分に温まらない可能性がある点に注意が必要です。
テント型家庭用サウナ
屋外用のテント型家庭用サウナは、ベランダに設置する際のハードルが低い点がメリットです。
サイズ展開が豊富であるため、ベランダに置く適切な製品を見つけやすく、重量が問題になる可能性も低いです。
ただし、常設するものではないため、毎回の設置・撤去の手間がかかる点がデメリットとして挙げられます。したがって、毎日の利用には向いておらず、次第に面倒だと感じて使用しなくなる可能性もあります。
また、置きっぱなしにすると紫外線や強風による劣化・破損のリスクがあることも考慮しなければなりません。
テント型家庭用サウナの価格帯は幅広く、一定の耐久性と、室温がしっかり上がる断熱性を備えた製品はそれなりの価格になります。
本格的にととのうなら、リフォーム×サウナも検討
ここまでご紹介してきたように、ベランダにサウナを設置する場合は、設置スペースを確保しやすい利点がありますが、ハードルや使い勝手の面でのデメリットも忘れてはなりません。
仮にベランダにテント型サウナを設置する場合でも、しっかりと「ととのえる」本格的なサウナ体験を求めるなら、質の高い設備を整える必要があり、相応の費用がかかります。
具体的には数十万円程度は必要となり、毎回の設置と撤去には手間もかかります。
したがって、本格的に自宅でととのえる環境を求める場合は、リフォームによる家庭用サウナ設置も検討してみましょう。
室内に十分な設置スペースがなくても、間取りの工夫によって上質な家庭用サウナ環境を構築できる可能性があります。さらに、水風呂やととのいスペースの動線まで含めて計画することで、よりクオリティの高いサウナ体験が可能になります。
例えば、秀建グループが開発したプライベートサウナ「SAUNAGE」は、リフォーム設置に最適化されたドア位置や優れた断熱性を備えた製品です。
リノベーション専門店のSHUKEN Reが、お客様の家の間取りに合わせた導入プランもご提案いたします。
本格的なサウナ環境を求めるなら、リフォームによる設置も視野に入れてみましょう。
ご質問やご相談があれば、お気軽にご連絡ください。
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