業務用サウナの電気代はいくら?ランニングコストを節約するアイデアも解説
サウナを開業する際は、設備の導入や内装工事など施設づくりにかかる初期費用だけでなく、電気代や水道代などのランニングコストを把握することも大切です。
特にサウナストーブや水風呂の運用にかかる電気代はランニングコスト中でも大きな割合を占めるため、経営に大きく影響するポイントです。
そこでこの記事では、業務用サウナの電気代の目安、サウナストーブの電気代のシミュレーション方法について詳しく解説します。
水道代やガス代、人件費など、電気代以外のランニングコストの種類や節約アイデアも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
コラムのポイント
- 業務用サウナストーブの容量ごとの電気代の目安や計算方法を覚えておきましょう。
- 水道代や人件費など、電気代以外のランニングコストも詳しく紹介します。
- 業務用サウナのランニングコストを節約する方法は複数あります。
業務用サウナでかかる電気代の種類
まずは、業務用サウナの運営にかかる電気代の種類について把握しましょう。
サウナストーブの電気代
業務用サウナに設置するサウナストーブの消費電力は大きく、電気代の中でも大きな割合を占めます。
サウナ室の規模によりますが、業務用サウナストーブの消費電力は3~15kW前後とかなり幅広いです。
後述する照明や換気設備などと比較すると消費電力が大きく、サウナの営業中はずっと稼働しているため電気代も高くなる傾向があります。
照明や換気設備の電気代
サウナ室や受付などの照明・換気設備の電気代も、把握しておくべきコストの1つです。
サウナストーブと比べると消費電力は少ないですが、店舗の規模が大きくなるほど電気代も高くなります。
店舗が広く照明の数が多くなる場合は、消費電力が低いLEDを使うなど工夫が求められます。
水風呂のチラー(冷却装置)の電気代
水風呂の温度を維持するためのチラー(冷却装置)にも電気代がかかります。
チラーの消費電力は水風呂のサイズや設定温度によって変動し、電気代も変わってきます。
サウナストーブに比べると電気代は低くなる傾向がありますが、大型店舗の大規模な水風呂、シングルと呼ばれる10℃以下の水風呂などをつくる場合は要注意です。
業務用サウナのストーブの電気代をシミュレーション
前述した電気代の中でも大きな割合を占める、業務用サウナストーブの1ヶ月の金額をシミュレーションしてみましょう。
※業務用サウナストーブの電気代シミュレーション条件
- 稼働時間:10時間(11時~21時)
- 営業日数:30日
- 1kWhあたりの電気代:30円(契約する電力会社や地域、プラン内容によって変動する可能性あり。)
上記の条件で試算すると、1ヶ月の稼働時間は300時間となります。
業務用サウナストーブの容量 | 1ヶ月の消費電力 | 1ヶ月の電気代 |
5kW | 1,500kWh | 45,000円 |
10kW | 3,000kWh | 90,000円 |
15kW | 4,500kWh | 135,000円 |
20kW | 6,000kWh | 180,000円 |
設置する業務用サウナの容量に応じて、消費電力と電気代は上記のように変動します。
サウナ室の広さや収容人数が増えるほど、1ヶ月の電気代も高くなりますね。
業務用サウナの事業計画を立てる際は、利用客数と売上高、電気代などランニングコストの場バランスを取ることが大切です。
サウナ開業では電気代以外のランニングコストも要チェック
前述した電気代以外にも、業務用サウナの運営には次のようなランニングコストがかかります。
こちらも事業計画には欠かせない要素ですから、どんなものがあるか把握しておきましょう。
水道代
水風呂やシャワーにかかる水道代も、業務用サウナのランニングコストの1つです。
浴槽のサイズや洗い場の数が増えるほど、使用する水の量が増えるため水道代も高額になります。
スーパー銭湯やサウナ施設などは「その他の公衆浴場」に該当し、※銭湯のように水道代の減免は適用できないためランニングコストとしてしっかり把握する必要があります。
※2025年6月時点の情報を基に作成しています。
ガス代
給湯にかかるガス代も、業務用サウナの事業計画で把握しておくべきランニングコストです。
シャワーや水栓、浴槽で使うお湯をつくるためには、その都度ガス代がかかります。
また、ガス式のサウナストーブを使う場合は電気代がかからない代わりに、ガス代がかかるため費用の割合も大きくなります。
人件費
受付や清算、店内やサウナ室の清掃などを行うスタッフの人件費もランニングコストの一種です。
サウナ施設の人件費は、店舗の規模や営業時間、提供するサービス内容によって変動します。
高品質なサービスを提供するためにはスタッフの数が必要になり、人件費も高額になります。
リネン・アメニティ費
顧客が利用するタオル類や館内着、シャンプーやボディソープなどのリネン・アメニティ費も、サウナ運営で欠かせないランニングコストです。
リネンやアメニティは定期的な購入が必要になり、店舗の規模やコンセプトによって費用が変動します。
業務用サウナのランニングコストを節約するアイデア
前述したように業務用サウナの運営ではさまざまなランニングコストがかかるため、節約アイデアを取り入れることも大切です。
いろいろなランニングコストの節約アイデアを紹介しますので、ぜひ経営計画に取り入れてみてください。
サウナ室の断熱性を高める
サウナストーブ自体の電気代を節約するためには、サウナ室自体の断熱性を高めることが重要です。
サウナ室の壁面やガラスに断熱性の高い建材を使うことで、熱が逃げにくくなり少ない電力で室温をキープしやすくなります。
特に、サウナ室の開放感を高めるために大きなガラスを設置する場合は、ペアガラス・トリプルガラスなど断熱性が高い製品を取り入れましょう。
コンパクトなサウナを設置する
売上目標や施設のコンセプトとのバランスを取りつつ、コンパクトなサウナを設置するのもランニングコスト節約アイデアの1つです。
コンパクトなサウナ室なら小さいストーブで室温を上げられるため、電気代の節約につながります。
近隣に大型サウナ室を備える大規模な店舗が多い場合は、あえてコンパクトなサウナ室を設けて差別化するのも考え方です。
需要が高い時間帯だけ営業する
店舗のコンセプトや顧客ニーズに合わせて、需要が高く売り上げが見込める時間帯や曜日だけ営業するのもランニングコストの節約につながります。
営業時間が長いと、顧客が少ない時間帯は売上に対してランニングコストの割合が大きくなり、利益率は低下します。
例えば、仕事帰りのビジネスパーソンがターゲット層の場合、平日の昼間に営業しても売り上げは上がりません。
仕事帰りの利用客が増える夕方以降だけ営業すれば、ランニングコストを減らしつつ売り上げを上げて効率的に利益を得ることができます。
ただし、営業時間や曜日を絞りすぎると機会損失につながる可能性もあるため、バランスを取ることが大切です。
太陽光発電パネルで電力をまかなう
敷地内や建物の屋上などに太陽光発電パネルを設置して、ストーブや照明などの電力をまかなうのも節約アイデアの1つです。
特に、消費電力が大きい電気式のサウナストーブを使う場合、太陽光発電で電力をまかなえれば大きな節約効果が期待できます。
また、近年は企業や店舗の環境問題への取り組みも注目されているため、太陽光発電を活用することで競合との差別化や顧客へのアピールにもつながります。
自動精算機を導入する
入退場を管理する人件費を削減できる自動精算機の導入も、ランニングコストの節約につながります。
窓口での入場管理やレジ作業が無くなるため、スタッフの数を減らして効率的に店舗を運用することができます。
特に最近はキャッシュレス決済が普及しているため、自動精算機で複数の支払い方法に対応できるのもメリットになります。
設備を導入するための初期費用は多めにかかりますが、長い目で見るとランニングコストを節約できる可能性が高いです。
水風呂に地下水や川の水を使う
水質基準をクリアできる水源があるなら、水風呂に活用して水道代を節約する方法もあります。
例えば、※公衆浴場法では色度、濁度、pH値、有機物量、大腸菌、レジオネラ属菌などの検査項目を定めていて、基準をクリアする井戸水・地下水なら水風呂に利用できます。
また、河川や湖畔など自然の中にあるサウナ施設なら、自然の水を水風呂として活用するケースも多いです。
前述したように水道代もランニングコストの中では大きな割合を占めるため、地下水や川の水などを活用できればかなりの節約効果が期待できます。
※2025年6月時点の情報を基に作成しています。
電気代とクオリティのバランスを取りやすい業務用サウナを紹介
ここまで見てきたように、サウナ経営では電気代をはじめとしたランニングコストとクオリティのバランスを取ることが大切です。
電気代を節約できても、室内が十分に暖まらなかったり、狭すぎて圧迫感が出たりすると安定した集客はできません。
そこでおすすめするのは、秀建グループが開発したプライベートサウナ「SAUNAGE」です。
広いガラス面で開放感を演出しつつ、断熱性を高めることで1時間当たりの電気代は90~120円程度と抑えられています。
また、断熱性を高めて電気代を抑えるペアガラスをはじめ、多彩なオプションもご用意しコンセプトに合わせたカスタマイズも可能です。
店舗への設置計画から施工、行政機関への申請サポートは、店舗・商業施設づくりのプロフェッショナル秀建が担当。
ぜひお気軽にご相談ください。
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