サウナ人口の推移と傾向|利用者の年齢や男女比からサウナビジネスを考える
この記事では、サウナ人口の推移や年齢・男女比などの傾向を紹介します。
サウナビジネスを成功させるためには、ユーザー層の傾向やトレンドをつかむことが大切です。
しかし、ネットサーフィンやSNS、実際にサウナ施設を訪れるなど、サウナ業界の動向を把握するのはなかなか大変です。
そこで今回は、さまざまなデータからサウナ人口の推移や傾向を分析し、これからのサウナビジネスについて考えてみましょう。
コラムのポイント
- サウナ人口は2021年を境に大きく減少していますが、それ以降はほぼ横ばいで推移しています。
- サウナ利用者の男女比は以前より差が少なくなっていて、年齢層は10~30代が中心の傾向があります。
- これからサウナを開業し業界を活性化していくためには、これまでと異なるビジネスモデルで新たなユーザーにアプローチすることが大切です。
日本のサウナの立ち位置はどうなっている?
2025年5月現在、サウナについて調べると「ブームは終わった」「利用者数は減少している」といった情報を目にすることが多いです。
しかし、人気のサウナ施設は平日のピークタイムや週末は現在も込み合っており、実際にどのような状況なのか分かりにくいですよね。
サウナ人口の具体的なデータを見る前に、まずは日本国内におけるサウナの立ち位置についてチェックしてみましょう。
Googleの検索エンジンで「サウナ」というキーワードがどれくらい検索されているのか、過去5年間の推移を調べてみました。
グラフを見ると、2021年を境に検索需要が大きく伸びており、2023年5月ごろにピークに達しています。
2024年以降はやや検索需要が低下しているものの、2021年以前よりはかなり高い水準をキープしていることが分かります。
ただし、「サウナ」というキーワードは利用者以外も検索する可能性があるため、もう少し絞り込んでみましょう。
実際の利用者が検索する可能性が高い「サウナ 近く」というキーワードの推移を見ると、おおむね先ほどのグラフと同じような傾向です。
2023年頃のピークに比べるとやや検索需要は落ち込んでいるものの、2021年以前よりかなり高い水準ですね。
これらのデータを見ると、2025年5月時点ではサウナの検索需要はピークよりやや落ちているものの、ブームが完全に終わったわけではなく、ゆるやかに継続していると言えそうです。
〈関連コラム〉
サウナブームは終わり?いつまで続く?ユーザー数や施設数の推移で動向をチェック
サウナ人口の推移
続いて、日本サウナ総研の調査結果をもとに、サウナ人口の推移をチェックしてみましょう。
出典:日本サウナ総研 日本のサウナ実態レポート2025を基に弊社作成
サウナ人口の総数は2021年を境に大きく減少しており、以降は2024年までほぼ横ばいで推移しています。
あくまで日本の人口を基にした推計ではありますが、2019年の約2,800万人に対し、2024年は約1,600万人に減少しています。
出典:日本サウナ総研 日本のサウナ実態レポート2025を基に弊社作成
- ライトサウナー:年に1回以上サウナに入る
- ミドルサウナー:月に1回以上サウナに入る
- ヘビーサウナー:月に4回以上サウナに入る
サウナ人口を上記の利用頻度別に分けると、ピーク時から見た場合どのユーザー層も減少傾向にあります。
しかし、2023年と2024年を比較すると、ライトサウナーの減少幅が大きいのに対し、母数が少ないヘビーサウナーとミドルサウナーはほぼ横ばいから微減です。
まとめると、サウナ人口自体はピーク時より減っていますが、2021年以降はほぼ同じ水準で推移しています。
これらの人口推移データを見ると、サウナブームが終わったというより、文化として定着しつつあるという見方もできそうです。
これからサウナビジネスを始める場合は、利用頻度が高いミドルサウナーとヘビーサウナーの減少を防ぎ、ライトサウナーから定着させる施策を考えたいところです。
サウナ利用者の男女比と年齢層
かつてはサウナと言えば「おじさんが楽しむもの」というイメージが強かったですが、近年は若い世代や女性も楽しむようになってきています。
サウナビジネスを考えるにあたり重要となる、利用者の男女比や年齢層の傾向をチェックしてみましょう。
出典:LINEリサーチを基に弊社作成
LINEリサーチの調査によると、サウナが「とても好き」「どちらかといえば好き」と答えた男性は61%、女性は44%となりました。
まだまだ男性利用者の方が多い傾向ですが、以前に比べると女性利用者の認知度も高まっているようです。
以前は男性専用のサウナ施設も多かったですが、最近は女性向けのサービスを提供している店舗が増えていることも、男女比が近づいている要因の1つでしょう。
「サウナイキタイ」というサイトで検索してみると、「男性が入れるサウナ施設」は14,444件、「女性が入れるサウナ施設」は13,661件と、それほど差がありませんでした。
サウナ人口を増やして業界全体を活性化させるためには、女性ユーザー向けの施設やサービスをさらに充実させることも必要かもしれません。
出典:LINEリサーチを基に弊社作成
サウナが「好き」「どちらかといえば好き」と答えた人の割合を年齢別に見ると、男女とも10~30代が多い結果となりました。
男性では30代、女性では10代と30代が最も割合が高くなっています。
サウナ人口の傾向から見るビジネスの考え方とは?
ここまで紹介してきたデータを分析すると、サウナ業界は大きな成長期から成熟期へ移行しつつある状況と言えそうです。
ブームによって利用者数が爆発的に増える時期は過ぎたものの、一定のユーザーにはサウナが文化として定着している傾向があります。
また、男女比が近づき、以前より若い世代がサウナを楽しむようになったように、ユーザー層やトレンドも変化しているようです。
しかし、少子高齢化が進むこれからの日本では、サウナ利用者も徐々に減少していく可能性があります。
サウナ業界の衰退を防ぎ、ビジネスとして成功させるためには、既存ユーザーへのアプローチによるリピーターの獲得、新たなユーザー層の取り込みなどが必要です。
例えば、最近はキャンプやグランピングとサウナの組み合わせ、光や音楽を楽しむミュージックサウナなど、新たなビジネスモデルも登場しています。
新たなサウナビジネスは競合との差別化になるだけでなく、多くの選択肢を用意することで新規ユーザーやリピーターの獲得にもつながります。
また、湿度が高く初心者でも楽しみやすいロウリュサウナ、身体への負担が少ない低温サウナなど、敷居を下げて新規ユーザーを集客することも大切です。
旅行とサウナを組み合わせる「サ旅」など、異業種とのコラボレーションで新たなユーザーにアプローチするのも1つの考え方です。
例えば、ホテルの一室にプライベートサウナを設けることで、サウナユーザーを集客するだけでなく、興味を持っている方がサウナを好きになるきっかけづくりにもなります。
日本全体の人口やサウナ利用者の推移を考えると、ただサウナを新規開業するだけで成功できる状況とは言えません。
これまでにないビジネスモデルで新たなユーザーにアプローチし、サウナ業界全体を盛り上げていきましょう。
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