業務用サウナ選びのポイント|導入方法・ストーブの種類などを解説

業務用サウナ選びのポイント|導入方法・ストーブの種類などを解説

昨今のサウナブームで温浴業界には大きなチャンスがありますが、開業を検討するにあたり、業務用サウナ選びが重要なポイントになります。

業務用サウナは複数のメーカーや導入方法があり、施設のコンセプトや予算などに合わせて選ぶことが大切です。

また、新規開業なのか、既存事業にサウナを導入するのかによっても、どのような導入方法が適しているのかは変わります。

そこでこの記事では、業務用サウナの導入方法やストーブの種類、選び方のポイントなどを詳しく解説します。


コラムのポイント

  • 業務用サウナの導入方法は、既存製品を設置する、ビルトイン型を組み込む、オーダーメイドするなどさまざまです。
  • サウナの規模やターゲットユーザーに合わせて、適切な熱源・ストーブを選ぶことも大切です。
  • 安全性や耐久性に配慮するなど、事業用サウナ選びでチェックすべきポイントもまとめました。

 

業務用サウナの導入方法

まずは、施設に業務用サウナを導入する方法について、それぞれの特徴をチェックしていきましょう。

組み立てユニット型サウナを設置

組み立てタイプの業務用サウナ

部材を現地に搬入して組み立てるタイプのユニット型は、価格が明確で導入ハードルが低い業務用サウナです。

必要なスペースや電源を確保できれば設置でき、特別な工事が必要ないためスムーズに業務用サウナを導入可能で施工費用も抑えやすいです。

また、製品価格が明確なため、事業計画や資金調達の面でもメリットがあります。

ただし、デザインやレイアウトを自由に変えるのは難しく、サウナ自体のクオリティにこだわりにくいのがデメリット

既存のビジネスにサウナを組み合わせるなど、スムーズになるべく費用を抑えて導入したいケースに向いています。

ビルトイン型サウナを組み込む

ビルトイン型の業務用サウナ

室内にサウナ室を組み込むビルトイン型は、価格が明確でカスタマイズできる製品が多いのが特徴です。

既存の建物に合わせてサイズを変えられる製品が多く、取って付けた感がなくスマートに設置できるのがビルトイン型のメリット。

現場施工が必要になりますが、費用とクオリティのバランスを取りやすい業務用サウナの導入方法と言えます。

ホテルやスポーツジムなど既存事業にサウナを組み合わせる場合は、ビルトイン型が向いています。

屋外型サウナを設置

屋外設置型の業務用バレルサウナ

サウナ小屋、バレルサウナなど、屋外型サウナの設置も、業務用サウナの導入方法の1つです。

敷地の広さがあれば設置しやすく、一般的な電気ストーブだけでなく薪ストーブなど本格的な仕様にこだわれるのも屋外型サウナのメリット。

最近は、ビルの屋上や河川敷などに、テントサウナを設置して営業するケースも見られます。

また、製品価格が明確で特別な設置工事も必要ないため、導入費用も分かりやすいです。

ただし、屋外型の事業用サウナは、天候やプライバシー性の課題をクリアする必要があります。

建物からサウナへのアプローチ、フェンスや雨よけの屋根など、本体価格と搬入以外に外構費用がかかります。

敷地面積やレイアウト、屋外サウナ全体のデザインによっては、外構費用が高額になる可能性もあるので注意しましょう。

サウナを1からオーダーメイドする

オーダーメイドの業務用サウナ

サウナメーカーや温浴施設づくりに対応する施工会社に依頼し、事業用サウナを1からフルオーダーメイドする方法もあります。

オーダーメイドなら、広さやレイアウト、サウナストーブの種類やベンチの材質などを自由に決めることができ、クオリティの高い事業用サウナをつくることができます。

大規模なサウナ施設やクオリティにこだわるプライベートサウナでは、オーダーメイドで集客力の高いサウナをつくるメリットは大きいです。

既存の事業用サウナ製品を設置するより費用は多めにかかりますが、コンセプトによっては積極的に検討したい導入方法の1つです。

業務用サウナのストーブ・熱源の種類

業務用サウナのクオリティを左右する熱源の種類も、必ずチェックすべきポイントです。

ストーブやヒーターなど熱源の種類ごとの特徴を把握しておきましょう。

遠赤外線ヒーター

業務用の遠赤外線サウナのベンチ

輻射熱で身体を温める遠赤外線ヒーターは、中低温に設定することが多い熱源です。

60~80℃前後のマイルドな室温でじっくり汗をかけるため、女性や年配の方でも入りやすい傾向があります。

ただし、近年のサウナ施設では高温のドライサウナやロウリュできるフィンランド式サウナが人気のため、集客力の観点ではやや劣る可能性が高いです。

遠赤外線ヒーター単体で導入するより、複数のサウナ室をつくる際の1つとして設置するなど、ユーザーニーズに合わせて検討しましょう。

電気式ストーブ

業務用の電気式サウナストーブ

電気でヒーターを加熱する電気式ストーブは、電源さえ確保できれば設置できるため導入のハードルが低く、多くの事業用サウナで採用されている方式です。

高温のドライサウナ、サウナストーンで蒸気を発生させるロウリュウができるフィンランド式サウナなど、バリエーションも豊富です。

家庭用サウナでも採用されることが多い熱源ですが、事業用の場合温度の立ち上がりや電気代の点で有利な200Vタイプを設置するのが一般的。

ただし、利用人数が多く広いサウナ室をつくる場合、大型の電気式ストーブが必要になり、施設自体の電気容量をクリアできるかの確認が必要です。

ガスストーブ

放射管の中でガスを燃焼させ、遠赤外線で室内を温めるガスストーブは、大規模な事業用サウナで採用されることが多い熱源です。

広い室内でも80~100℃前後の高温になり、人気のドライサウナをつくることができます。

プロパンガスや都市ガスと100V電源で稼働するため、電気容量が少なく増設が難しい施設でも導入しやすいのがガスストーブの特徴。

ただし、サウナ室までガス管を引き込む工事が必要になるため、建物の状況によっては導入が難しいケースもあります。

薪ストーブ

業務用の薪サウナストーブ

薪を燃やして室温を上げる薪ストーブは、本格的な事業用サウナで採用されることが多い熱源です。

サウナの本場フィンランドでも薪ストーブが主流のため、クオリティを求めるユーザーから人気が高く、集客力も期待できます。

一方、熱源である薪の補充、排気経路の確保など、設置ハードルは高めです。

ある程度費用をかけても、クオリティが高い事業用サウナをつくりたい場合に向いている熱源です。

スチーム

蒸気を発生させて室温を上げるスチームサウナも、事業用サウナで定番の熱源です。

室温が低く湿度が高いため入り心地がマイルドで、サウナ初心者や美肌効果を求める女性ユーザーに人気が高い傾向があります。

また、塩サウナ・アロマサウナ・薬草サウナなどバリエーションが豊富で、日替わりイベントなど集客力を高めるアイデアも豊富です。

スチームを発生させる熱源は電気を使った電極式、ガスによるボイラー式がありますが、事業用としてはボイラー式が主流です。

家庭用サウナは事業用として使えないものもある

業務用として使えない家庭用サウナ

個人向けのプライベートサウナを開業する場合、コンパクトな家庭用サウナを設置できないか検討する方も多いようです。

結論としては、家庭用サウナは事業用として使えないものもあるため基本的にはおすすめできません。

事業としてサウナを不特定多数の人に利用させる場合、公衆浴場法における「その他の公衆浴場」に分類され、設置基準を満たす必要があります。

事業用途を想定していない家庭用サウナの場合、設置基準をクリアできない可能性があるのです。

例えば、業務用サウナは排水口の設置や床を清掃できる構造が必要です。

家庭用サウナは排水口が設置されていない製品が多く、そのまま事業用としては使えません。

また、一般家庭と店舗ではサウナの利用頻度が異なるため、長時間稼働できる耐久性やメンテナンス性も重要です。

基本的には、前述した導入方法で業務用サウナを設置するのが良いでしょう。

業務用サウナ選びでチェックすべきポイント

業務用サウナの内部

実際に業務用サウナを選ぶ際は、費用や室温以外にチェックすべきポイントもあります。

耐久性や安全性

サウナ室内に使う内装材やストーブなどの耐久性や安全性は、事業用サウナ選びで必ず確認すべきポイントです。

例えば、床のすのこやベンチに耐久性が低い木材を使用してしまうと、割れや腐食によって早めに交換しなければならないリスクが増加します。

また、安価なストーブを設置すると、故障のリスクや修理対応が遅いといったリスクも考えられます。

電気式サウナストーブの場合は、電気用品安全法の基準をクリアした「PSEマーク」を取得した製品以外は設置できません。

安価なストーブを設置すると、法律違反になり罰則を受けたり、事故が発生したりするリスクが高くなります。

サウナ事業を長く続けることを前提に、耐久性や安全性に配慮した製品を選びましょう。

デザイン性や快適性

ユーザー目線で、事業用サウナのデザイン性や快適性をチェックするのも大切なポイントです。

例えば、クオリティが高いサウナストーブにこだわっても、圧迫感がある室内では心地よく汗をかけません。

また、最近はホームページやSNSでサウナ施設を探すユーザーも増えているため、デザイン性は集客力にも影響します。

快適に利用できる環境やおしゃれなデザイン性にもこだわり、「また利用したい」と思われるサウナを選ぶことが大切です。

事業用サウナ「SAUNAGE」を紹介

2回入りやすい家庭用サウナ

最後に、ユーザー目線でのクオリティにこだわり、事業用途に対応できるプライベートサウナ「SAUNAGE」をご紹介します。

SAUNAGEは1~2人用のサイズで、ホテルや旅館への設置、個室のプライベートサウナなどにおすすめです。

 

広いガラス面による外観デザインと開放感、人間工学に基づいたベンチ形状など、ユーザーの快適性にもしっかりこだわっています。

 

ボタン式のオートロウリュ、ラグジュアリーな間接照明、Bluetoothスピーカーなど、集客力を高めるカスタマイズも可能です。

保健所や消防署への事前確認や、現地への組み込み設置まで、店舗・商業施設づくりのプロフェッショナルである秀建がサポートいたします。

SAUNAGEのデザイン性や機能を確認できるショールームもございますので、ぜひお気軽にご相談ください。

SAUNAGE HOME 展示

〒107-0061 東京都港区北青山2-10-17 SOHO北青山104

▼SAUNAGE HOME 展示の詳細はこちら

 

 

 

監修者情報

SAUNAGE 編集部

SAUNAGE 編集部

プライベートサウナ「SAUNAGE」の製作・販売を行う秀建グループが発信するオウンドメディア。
サウナの設計・内装・施工に関する豊富な知識と経験をもとに、役立つ情報や最新のトレンドを皆様にお届けしています。